金融危機（4）

また基準金利が上がりました。ついこの間上げたばかりなのに、もうまたです。14％になりましたので預金金利は最高21％まで可能になります。もうこれは日本のサラ金と変わりません。資金調達方法が違うだけです。東南アジアでもスバ抜けた金利です。当然高金利の通貨というのは信用がありません。当たり前ですが投機の対象になるからです。世界のファンドに異常に高い運用利率を謳ってるのがありますね。ナントカエマージングボンドみたいな。ああいうのの一部がこういった高金利のベトナムドンだったりするわけです。金利を上げざるを得ないのは表向きインフレ抑制となってはいますが、銀行に金が入ってこないからです。ついに銀行やホテル以外での両替を一時的か分かりませんが禁止に踏み切ったようです。正規レートから掛け離れたヤミレートが復活したからですが、これでは政府がヤミレートの存在を認めたようなものです。１年後ドンは40％近く下落するとかそんな予想が出てきていますが、そんな通貨で決済などできたものではありませんから、企業はドルや他の外貨でしか決済しようとしなくなります。国の決まりはどうであれ、事実上安定した外貨しか通用しなくなり、ドンはソ連崩壊時のルーブル状態となってしまいます。四面楚歌のドンですが、最終的に政府に残された奥の手はただひとつ、デノミだけでしょう。私の予想では、ドンのヤミレート（実勢レート）が1＄20.000ドンあたりまで落ちたら1＄＝100ドンのデノミを突然決行するのではないか、と睨んでいます。