ストライキ

今の時期まだあちこちでストライキが発生しているようです。従来のストライキはテト前に発生して年明けの賃上げを要求するのが常でしたが、激しいインフレの最中ストにはシーズンというものがなくなってきました。だいたい外資系企業の労働組合というのがさほど正常に組織化されたものだとは思えません。組合の委員長を務める従業員は年長で、おそらく外資系ではかなりの高給取りです。1000ドルくらいでしょうか。おそらく会社に子飼い化されてるか、べったりとは言わなくても強硬派ではないことは確かでしょう。下手に従業員を煽って次年度から要職を飛ばされたら給料ポジションともガタ落ちですから。従ってそれ以外の従業員による正規の手続きを踏まない違法スト発生、となるわけです。労組がまともに機能していないわけですね。この違法ストを煽動しているのはおそらくは中堅従業員で、給料は300万ドン前後、多少現場では力を持ってる（と本人は思ってる）グループの仕業ではないかと想像しています。ストの状況をハタから眺めてみても末端の工員はラインがストップしてるから、しょうがなく外でブラブラして時間を潰してるだけ、といった感じで積極的にストに自ら参加している、組織的に煽動されているようには見えません。おそらくラインの要職についてる一部の従業員が仕事をいきなり止めてストらしきものを始めているのでしょう。もちろん外国人経営者とは直接交渉する能力も立場もありませんから単なる山猫ストの域は出ず、これでは問題の根本的解決は困難です。